さよならFJON


 もうずいぶん昔のことになってしまいましたが、2000年11月末をもって、NIFTYのフォーラム「JON(ジャーナル・オンライン・ネットワーク)」通称FJONが閉鎖になりました。
 
 私がNIFTY-Serveに入会した87年秋、多くのフォーラムにあった無意味な喫茶店ごっこに辟易していた私に、硬派のネットワーカーとしての規範を示してくれた場所でした。
 
 今で言う「ネチケット」の多くもここで教わりました。時代が変わった今も、どこか通じるものがあります。
 
・人に通信料を使わせて読ませていることを忘れるな。
 私は1200bpsで始めましたが、Sysopの「闇のネットワーカー 秀」さんは長らく300bpsだったようです。当時は極力ゴミファイルは書かないように気を付けていました。インターネット常時接続の現在では夢のようですが、心がけだけは忘れないようにしたいですね。
 
・わかりやすいタイトルをつけろ。
 タイトルがわかりやすくないと、つい読んでしまいます。その内容がゴミだったときには怒りがこみあげてきました。何十文字のタイトルのみで簡潔に意味を表す練習として、本文無しの「タイトルトーク」という実験電子会議室もありました。当時はまだチャット(NIFTYではCBシミュレータとかリアルタイム会議とか言いました)もなかったので、それをチャット代わりに遊んでいたものでした。
 興味のないタイトルは読まない。これは毎日何十通と送られてくるメーリングリストをやり過ごすには重要なテクニックです。最近困るのは「はじめまして」なんてタイトルに続いていろいろと有用な話で盛り上がっているときですね。
 
・やたらに引用するな。
 これについてはここに詳しく書きました。/docs/innyou.html
 
・オンラインでは喧嘩になりやすいので注意。
 これも早い段階で気付かせてくれました。後にできたオンラインニュースレター、NIFTY*Watchは、各所の喧嘩を皆がレポートするので、ゴシップ雑誌のようにみられるのが残念でした。
 
・文章の横幅は36文字程度に
 これも今でも通用するネチケットですよね。
 
 機種依存文字についてもこのような、今でいう「ネチケット」を語る会議室に書いたのだと思います。
 ニュース・キャッチの会議室では閉鎖まで続いたマスコミ評論を読み、書かせていただきました。「医学ジャーナリズムを考える」の原点もここにありました。
 伝説となったFINFO騒動のレポートでNIFTY*Watchの年間大賞もいただきました。閉鎖の前にデータライブラリをダウンロードしておけば良かったと思います。
 
一つの時代が終わったナーという出来事でした。

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