RINGO君使用説明書(1.05対応版です。制作中です。すみません)

 

1.システムの概要

このシステムは、厚生労働省ネットワーク事業に対応した、院内各部署でインシデントの発生源入力を行うシステムです。各部署での入力は、ファイルに書き出します。これを安全管理部門で収集し整理した後、ネットワーク事業対応のCSVファイルを出力します。

1.1.システム構成

 システムは院内各部署にインストールして使っていただけます。院内各部署と安全管理部の両方の機能に、一つのシステムで対応しています。この院内でのファイルの伝達は、サーバコンピュータの存在を前提とせず、フロッピーディスクやメールでもやりとりできるようにしています。今のところ長崎大学医学部病院ではファイルサーバで中間ファイルをやりとりし、安全管理部はファイルメーカー Serverで情報の共有をしています。

1.2.フロッピーディスク・メール・ファイルサーバなど環境別使い方ガイド

 本システムは、さまざまな利用形態で使えるように設計しています。それぞれについて説明します。

1)各部署と安全管理部門の各々でデータベースを持ち、フロッピーディスクでデータをやりとりする場合

 各部署では「院内データ書き出し(FD)」でフロッピーディスクにデータを書き出します。
 安全管理部門ではそのフロッピーディスクからデータを読み込みます。読み込んだ後はフロッピーディスクのデータを消去する確認が出ます。
 Ver.0.94以前はこの消去のキャンセルが可能でしたが、0.94から不可能としました。元々は、バックアップや別システムへの読み込みのために用意した機能です。誤って二重に読み込み登録してしまうと、データを上書き更新したり、二倍の重複レポートができます。

2)各部署と安全管理部門の各々でデータベースを持ち、電子メールでデータをやりとりする場合

 各部署で「院内データ書き出し(メール)」を選ぶと、データを書き出して1つのファイルにまとめ、メールソフトに添付して渡します。アドレスを記入して発信して下さい。
 受け取った電子メールの添付ファイルは、LHA形式に対応した解凍ツールでフロッピーディスクへ展開して下さい。あとは1)と同様です。

3)各部署と安全管理部門の各々でデータベースを持ち、ファイルサーバでデータをやりとりする場合(※)

 各部署では「院内データ書き出し(サーバ)」でLAN上のサーバにデータを書き出します。
 安全管理部門ではサーバからデータを読み込みます。読み込んだ後は確認なしでファイルサーバのデータを消去します。

※ このサーバの設定は、ファイルメーカー側で書き出し位置を指定し、バッチファイルを修正する必要があります。WindowsというかMS-DOSに精通した方は設定できるでしょう。

4)データベース全体を一元化してファイルメーカー Serverで共有する場合

 これが最も単純な方法に見えますが、本システムでは基本的に対応していません。各部署分のソフトの購入費用がかかるのが主な原因です。現状のままサーバで動かすと、ある部署で他部署のインシデントを削除したりすることが容易にできてしまいます。設計をしなおせばきちんと管理できるとは思いますが。

おまけ 長崎大学病院の場合

 長崎大学病院では、3)と4)の併用です。クライアントソフトを購入する費用がないこともあり、安全管理部のみがファイルメーカーServerでデータを共有しています。他の部署は3)の方法でファイルを転送しています。

1.2.主な画面構成

2.画面ごとの機能説明

 2.1.部署選択画面

左の欄から部署を選んで、パスワードを入力して、[次へ]ボタンを押してください。パスワードが合っていれば、押さなくとも移動する場合があります。安全管理部(99)の場合は管理メニューに、他の部署は一般メニューに進みます。

2.2.メインメニュー

ここでは、レポートの登録・修正、一覧表示と印刷、院内報告用ファイル出力のボタンがあります。[部署選択へ]で前の画面に戻ります。

 

2.3.レボートの登録・修正画面

この画面に入ると、まず新規のレポートを作成するかたずねられます。画面上部には簡単な手順の説明と、画面の切り替えに使うタブが並んでいます。最初は基本情報が表示されていますが、患者情報と報告者情報を登録したいときは、このタブをクリックしてください。画面右上には、[旧形式印刷]、 [検索画面]、[一覧表・印刷]の機能ボタンがあります。

 最初にインシデントの区分を登録してください。その後は[Tab]キーで項目間の移動ができます。水色の入力域は一覧からの選択になります。発生年月日のみは入力が必須です。基本情報・患者情報・報告者情報を登録したら、レポートは完成です。入力内容によっては薬品・物品情報のタブが追加になることがあります。

 

●旧形式印刷

この機能は長崎大学病院での紙形式のレポートを印刷する機能です。

 

2.4.検索画面

この画面で、基本情報の各項目を検索条件に指定した検索が可能です。部分一致や重複、範囲指定などといった検索記号を利用することができます。この機能は強化を続けています。

 

2.5.一覧表・印刷

この画面では、インシデントの一覧表示を行い、必要に応じて事例の編集、一覧表印刷ができます。特に検索を行わずに一覧画面に入ると、月次の一覧を表示します。別の条件で検索したいときは、検索画面で行ってください。

 

3.補助機能

3.1.院内向けファイル書き出し

長崎大学では共有サーバコンピュータに書き出しますが、フロッピーディスクやメールで書き出すこともできます。メールの場合は、5つのファイルを1つのファイルに圧縮してメールに添付するようにしています。

フロッピーディスクへのデータバックアップと復元もできます。

4.安全管理部機能

4.1.院内ファイル取り込み(安全管理部のみ)

共有サーバコンピュータやフロッピーディスク内のファイルを読み込みます。システムの全データを消去して新たにファイルから取り込む機能(共有サーバ向け)と、システムのデータに追加する機能(フロッピーディスク向け)があります。

4.2.厚生労働省報告ファイル作成(安全管理部のみ)

本システムのデータから、厚生労働省ネットワーク事業対応の報告ファイルを生成します。2004年6月に改正された新ファイル形式には、1.05から対応しました。2004年8月の報告ファイルを出力しましたが、特に問題はないようです。

ただし、以下は未対応ですので、もし必要ならファイル作成後に手編集が必要です。

4.3.マスタメンテナンス

  レボート区分や部署名などさまざまな設定を変える部分です。他の施設で使うには必須機能ですが、長崎大学ではあまり使わなくなったので、「閉じる」ボタンがないなど不備があるかもしれません。

4.3.1.インストール直後の最初の手順

 初期状態では、部署のパスワードは二桁の部署コードと同じです。安全管理部を選んでパスワード"99"を入れて下さい。次にメンテナンスメニューでM所属部署を開いていったん閉じ、シフトキーを押しながら開き、マスタパスワード「admin」を入れてください。このマスタパスワード「admin」は最初に変更を促します。この画面で各部門のパスワードを編集できます。部署名は私の職場そのままですので、このマスタの編集は必須だと思います。 ただし、安全管理部門の機能はこの番号で判定しますので、99のままにしてください。

5.バージョン履歴について

 部署選択画面のバージョン番号をクリックすると、改変履歴を読めます。


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