[ 438/ 483] FROM:山野辺 裕二 ID: AMS121221

DATE :91/03/06 TIME:20:31 SIZE: 1050byte

TITLE:第2期整備計画−第1回 動機編−

こんにちは。レスポンスが遅れました。今日教授会で学位論文の発表会があり ま

して、無事に大学院を修了できるはこびとなりました。多少暇になりましたの で

(実は今までも充分暇だった)、私のマッキントッシュ第2期整備計画の全容 を

ご紹介します(全容というほど大袈裟ではありませんが)。

 私のMac は、89年1月に購入したもので、Mac II,20MBハードディスク,15 イ

ンチ縦型ディスプレイの構成で,プリンタは98用のCanon LASER SHOTをMac に 繋

いでいました。ほどなくカラーディスプレイを追加、HDは100MB に、プリンタ は

上司をだましてLaserwriter IISCを医局で買ってもらい、ようやく一人前にな り

ました。90年の半ばから、グレイスケールの画像で遊んでいたのですが、やは り

フルカラーの誘惑に勝てず、第2期工事計画を策定しました。スローガンはた っ

た一言、

       「画像の入力から出力までをフルカラーに!」

                                 です 。

あれれ、仕事を一つ忘れていました。話の区切りも良いのできょうはこのへん で。

連載第2回の「泥沼編」にご期待ください。

121221 山野辺 裕二


[ 440/ 483] FROM:山野辺 裕二 ID: AMS121221

DATE :91/03/10 TIME:23:26 SIZE: 2368byte

TITLE:第2期整備計画−第2回 泥濘編−

マッキントッシュ第2期整備計画−第2回 泥濘編−

 まず先立つものは予算ですが、ちょうど90年の12月に1カ月間離島勤務

になっていましたので、その臨時収入を充てようと考えました。

 フルカラー化といえばまずビデオカードというわけで、これにはアップル製

のビデオカード8・24GCをおごることにしました。フルカラーは遅いとい

う考えからでしたが、この選択は致命的でした。まだ出荷されていなかったの

です(笑)。「いつ出るかわからないけど、待ちますか」という店の人の電話

にしばし呆気にとられたのち、気をとりなおしてSuperMac のColor Card 24と

アクセラレータに変更したのでした。GCが出るまで待っていたら、1年くら

い待たされそうな気がしましたし、なにしろこちらが安いもので。しかし、こ

の選択も誤っていたとはこの時点では気付きませんでした。

 出力は実に難しい問題です。個人で趣味で使える値段で綺麗な出力を望むの

はどだい無理な話です。一番欲しいのはスライドプリンタですが、「写嬢」を

別とすれば高くて手が出ません。「写嬢」はモニターの画面を撮るのと大差な

いのではとの考えで、スライドプリンタはボツとなりました。紙に出すプリン

タの中では、発色の良さと値段からキャノンのインクジェットと三菱の熱転写

に候補を絞りました。キャノンの方はゼロワンショップで見たサンプルが悪く 、

良いイメージは持っていませんでした。印字に恐ろしく時間がかかりそうなの

も欠点でした。当初の予想を裏切り、三菱のカラービデオプリンタが候補の最

右翼に出てきました。NTSCやPC98のRGBからも出力できるのが魅力

でした。1か月前に雑誌広告を見て資料請求をしておきましたが、どうせまだ

来ないだろうと三菱電機に電話したところ、資料と印字サンプルを送るとの返

事でした。しかし更に1か月待っても送ってきません。意外なところに敵はい

るものです。実に売る気のない会社です。「資料はもういいから実機を送れ」

と言いたいところでしたが、じっと我慢して福岡のショールームのお姉さんに

望みを託しました。ようやくこの人が相談窓口の電話を紹介してくれましたが 、

電話すると出てくれません。3度目の電話に出た人に長崎の担当の電話を教え

てもらい、ようやく3日後にカタログと印字サンプルを手にすることができま

した。ほんとはA4の出せるプリンタが欲しいところですが、高価なのとA6

の方が実際活躍する場面が多いだろうとのことで、SCT-CP120を選びました。

 少し長くなりましたので、入力機器選びは次回にしましょう。今回はまだ

泥沼とまではいかなかったので、泥濘編(ぬかるみってこんな漢字なんですね )

としておきましょう。次回は本当の泥沼です。

121221 山野辺 裕二


[ 466/ 483] FROM:山野辺 裕二 ID: AMS121221

DATE :91/07/04 TIME:23:32 SIZE: 1677byte

TITLE:マッキントッシュ第2期整備計画−第3回 泥沼編(1)−

マッキントッシュ第2期整備計画−第3回 泥沼編(1)−

 もう3か月ほどアクセスできませんでした。詳細はAMSくらぶの方を

ご覧いただくとして、前に書き込みが途切れていた昨年のマッキントッシュ

第2期整備計画の報告のつづきを書きます。

 前回までのあらすじですが、入力から出力までのフルカラー化を考えた

私は、ビデオカードに8・24GCを検討したのですが出荷を待てずSuper

Mac のカラーカード24とアクセラレータを選び、出力機器としては三菱の

カラービデオプリンタSCT-CP120を紆余曲折の後に選定したのでした。

 さて、第3回の泥沼編は入力機器選びから始まりました。フルカラー入力

としてすぐ考えるのはエプソンのGT-6000 カラースキャナです。しかし、当

時使っていたモノクロビデオデジタイザのMacvision が重宝だったので、今

回もフルカラーのビデオデジタイザを考えました。当時広告などでお目にか

かったのは、MASS MICROのQuick Image24,RasterOps のColor Board 364 と

いったところです。前者が安価でしたが、Mac の画面で動画を見てみたいと

いう誘惑から、RasterOps 364 にしたのでした。賢明な読者の方は、ここで

「あれ」と思われたことでしょう。このボードがあれば、SuperMacのビデオ

カードは不要だったのです。私は後日364 が来た日にボードのコネクタの形

状を見るまで364 にビデオカード機能があることを知るよしもありませんで

した。

 以上で入力・表示・出力が一応出揃ったのですが、そのすべてを注文する

かしないかというころ、キャノン販売から「悪魔の手紙」が舞い込みました。

IIからIIfxへの期限つきアップグレードの案内でした。アップグレードに応じ

れば当然予算をオーバーします。しかし、いずれはアップグレードするのだし 、

フルカラーは処理速度の低下を招くだろうからと勝手に納得して返事を出した

のでした。

121221 山野辺 裕二


467/ 483] FROM:山野辺 裕二 ID: AMS121221

DATE :91/07/04 TIME:23:34 SIZE: 2130byte

TITLE:マッキントッシュ第2期整備計画−第4回 泥沼編(2)−

マッキントッシュ第2期整備計画−第4回 泥沼編(2)−

今回の整備計画をまとめますと、次のようなものです。

本体  :Mac II → Mac IIfxアップグレード

ビデオカード :SuperMac Color Card 24 + Acceralator

       RastorOps Color Board 364

カラープリンタ:三菱 SCT-CP120

・ビデオカードの沼

 前に述べたように、364 が届いて初めて私はこちらにもビデオ表示機能があ

ることを知りました。Color Cardの15万円は無駄だったのです。ああ、何とい

うこと! いや、無駄にしない方法はありました。もう一つモニタをつけるこ

とでした。私はヤケになってディスプレイを注文しました。アップルのは高い

のと、ビデオ出力に使うということで、ソニーのGVM-1400という14インチのも

のにしました。

私の不幸は本体と2つのビデオカードがほぼ同時に届いたことでした。fxに

2つのビデオカードを装着、Color Cardの方にモニタをつないで起動しました

が、画面は真っ暗です。モニタ番号1は364 に割り当てられ、Color Cardは2

になっていたのです。うしろのケーブルをつなぎかえれば解決です。しかし、

出てきた画面は爆弾マークのシステムエラーでした。

 それからは爆弾の嵐でした。私はモニタのケーブルをつなぎかえたり、両ビ

デオカードの制御用INITファイルを出し入れしたり、悪戦苦闘です。いったい

原因はfxの本体にあるのか、システム6.0.5 にあるのか、ビデオカードにある

のか、それがわからないのでした。

 結局は、システムを6.0.7 にして、SuperMacのビデオカード制御用INITファ

イルを外すことで爆弾が少なくなりました。3日目くらいのことです。

・ビデオプリンタの沼

 ようやく落ち着いた頃、ビデオプリンタSCT-CP120 が届きました。このプリ

ンタは、Mac 用のケーブルを用意していました。説明書のとおりにMac にプリ

ンタをつなぎ、その先にモニタをつなぐと、印字はできますが、あれ、モニタ

が真っ暗です。ケーブルをつなぎまちがえたのかと思いましたが、そんなこと

もありません。ケーブルの配線図などを見た結果わかったことは、このプリン

タは確かにMac に接続できるのですが、何とMac のモニタを接続することはで

きないのでした。このプリンタを使うには、またもやモニタケーブルの繋ぎか

え地獄が待っていたのでした。

こんなに不幸が待っていようとは。第2期整備計画、次回で完結です。

------------------------------------------------------------------

マッキントッシュ第2期整備計画−第5回 完結編−

1990年末、入力から出力までのフルカラー化を考えた私は、以下のハード

ウェアの強化を行いました。

本体 :Mac II → Mac IIfxアップグレード

ビデオカード:SuperMac Color Card 24 + Accelerator

       RastorOps Color Board 364

しかしビデオカード2枚にディスプレイ1台ではしようがありません。しば

らくはColor Board 364のみで動かし、Color Card 24はしばらく遊ばせてお

き、いずれSONYのモニタ、GVM-1400をあてることにして注文しました。そこ

にフルカラー画像の出口が届きました。

カラービデオプリンタ:三菱 SCT-CP120

しかし、なんとこのプリンタ、Macに繋いで印字はできますが、そのモニ

ターがMacのディスプレイでは不可能なのです。ですから、このプリンタを

使おうとすれば、印字したい画面を表示した後、モニターへのケーブルを

Macからはずし、プリンタへのケーブルにつなぎ変えるという荒技が必要で

した。これでは実用になりません。

以上が前回までの内容です。SCT-CP120はまさにお蔵入り寸前でした。そこ

に、最後の機械であるGVM-1400が届いたのです。私はあることに気づきまし

た。SCT-CP120のモニター用出力は三菱製のマルチスキャンディスプレイを

対象としていますが、ピン配置はPC-9800のそれと同じです。ですからSCT-

CP120とGVM-1400をPC-98用のケーブルで結べば、マルチスキャンディスプレ

イであるGVM-1400は絵を表示するのではないかという推測です。だめで元々

という 気持ちでケーブルを繋ぐと、見事Macの絵はSCT-CP120を通ってGVM-

1400に映りました。結果オーライとはまさにこのことでしょうか。SCT-

CP120をMacに繋ごうという方は、教訓にしてください。

 かなり苦労しましたが、結果的に私は、NTSCのビデオ信号をColor Board

364でMacに取り込んで加工し、カラーハードコピーを得ることができるよう

になりました。SCT-CP120とGVM-1400はともにNTSCの信号を扱えるので、ビ

デオ信号をそのまま表示、印刷ができるようになりました。これはいわば偶

然のおまけです。ただ、SCT-CP120は単色のベタ塗りをあまり得意としていな

いようで、Macの出力よりNTSCの画像の印刷に使う機会が多くなりました。

 当初予定していなかったIIfxアップグレードとGVM-1400のおかげで使い勝

手は格段によくなりましたが、予算を大幅にオーバしてしまい、いくらか

かったかは恐くて計算できません。めでたし、めでたし。

               - 完 -

------------------------------------------------------------------

 もうこれらの整備計画から1年がたちました。その後光磁気ディスクを加

えるなど機器構成は多少変わりましたが、みな元気に役だってくれていま

す。以来画像いじりに使うことが多く、今後のハードウェアとしては、画像

圧縮関係や大型ディスプレイなどを強化したいところですが、バブル崩壊の

あおりで(笑)お金がないので夢の段階です。

 以前、これらのハードやソフトをどこから仕入れるかと尾崎先生からご質

問をいただきました。これは全くさまざまです。当初は福岡のショップ、地

元長崎のキャノンの代理店からが主でしたが、輸入代理店からの直販、通信

販売もあります。海外品でサポートが欲しいときは輸入代理店、Apple製品

は故障時の修理を考えると長崎のキャノン代理店がベストですが、そのメ

リットより価格の安さが上回るときは、通信販売を利用することもありまし

た。その製品ごとに一番有利な相手を選んでいるというのが実情です。

 今回の購入相手は、カラーカード24は長崎のキャノン代理店、

RasterOps 364は通信販売、SCT-CP120は三菱電機特機事業部の長崎支店、

GVM-1400はSONYのプロ用ビデオ機器が得意な馴染みの写真店でした。

 ソフトは日本版は福岡のショップ、英語のソフトはCompuserveの

Macwarehouseを好んで利用しました。ゲームソフトは東京に行ったとき秋葉

原のショップから求めることも多いですね。

121221 山野辺 裕二

Yuji Yamanobe Home